図書室 「普段着文庫・上里北」につきまして
Apr 26, 2021
図書室 普段着文庫・上里北につきまして
少しばかり、本を並べて読んで頂くようなことをやってます。
さて、大型書店、アバンティブックセンターがアニメとファンシーショップと姿を変え、 ジュンク堂書店京都店がなくなり、新本 石川三四郎全集を置いていた三月書房も廃業し、あやうく残るのは丸善くらいでしょうか。 書店は私にとってアミューズメントパークでありまして、なんとも寂しい。
いまは車で10分程の書店に行きますが、ふと気づいたのが、「灰谷健次郎がない」 灰谷健次郎、「太陽の子」「兎の眼」など、児童文学の著者です。 多分、中高生の頃に読んだと思います。
実のところ、私の考えかた、捉えかたの一番根っこのところに灰谷健次郎の 母が居ります。 彼がエッセイにて語ったこと。決して裕福と言えない環境で子供の灰谷健次郎が母から学んだこと。
「みんなで分ければ楽しい」
御飯時、お客さんが来ると、おかずが三等分だったのが四等分になる、おかず の量は減るけれど、みんなで食べることができて楽しいではないか、 これは経済学の基本、等価交換とまったく異にする思想です。 しかし、皆がちょっとずつでも楽しく生きていく社会を考えたとき、もっとも 適切な思想ではないかと、がつんとやられたわけです。 その、灰谷健次郎の本が書店の書架にないとは。ま、考えてみればあたりまえのことです。次々と作家が現れてくるわけですから、 どんどんと追い遣られ、いずれは棚から姿を消してしまう。
では、いまの作品に「他者への贈与をかっこいいという思想」を内在したものがあるか。どうも、それはかなり心許ない。
そこで、灰谷健次郎やそれに近い本を主とした図書室ができないかなと始めてみました。